社会福祉法人の理事長の変更登記
社会福祉法は平成29年4月1日に改正され、社会福祉法人の代表者に関する登記も従前の「理事」から「理事長」へと変更になりました。ここでは改正社会福祉法に基づく理事長の変更登記についてご説明いたします。なお、理事長に変更が生じた場合や、任期満了により再任された場合には、変更が生じた日から2週間以内にしなければならないと定められております。2週間を経過していても登記申請は受理されますが、できるだけ早めに登記をすることが望ましいといえます。
理事の定数や資格、任期
理事の人数は6人以上
改正社会福祉法では、理事の人数は6人以上でなければならないとされ、理事のうちには次の者を含まなければならないとされました。
- 社会福祉事業の経営に関する識見を有する者
- 当該社会福祉法人が行う事業の区域における福祉に関する実情に通じている者
- 当該社会福祉法人が施設を設置している場合にあつては、当該施設の管理者
理事の任期は2年
理事の任期は選任後2年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとなります。ただし定款でこの任期を短縮することは可能です。
理事の選任
理事の選任は評議員会の議決により選任されます。理事に欠員が生じた場合に備えて、補欠の理事を選任しておくことも可能です。
理事長の選定
改正社会福祉法では社会福祉法人の理事長は理事会で選定することと定められました。理事長は社会福祉法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有するとされております。
理事長の変更登記の必要書類
理事長の変更登記に必要な書類は次のとおりです。登記の内容によっては多少異なる場合がございます。
- 評議員会議事録
- 理事会議事録
- 理事長の就任承諾書
- 印鑑証明書※
マークのある書類は当事務所で作成を承ります。※ 新任の理事長が印鑑の届出をする場合。
定款の添付は不要になりました
改正社会福祉法では理事の選任は評議員会、理事長の選定は理事会と定められましたので、これまで理事及び理事長の選任機関を証するために添付していた定款は不要となりました。ただし、定款で理事会の議事録の署名押印を理事長と定め、実際に理事長及び監事のみが押印した理事会議事録をもって登記をする場合には定款の添付が必要となりますのでご注意ください。
登録免許税
社会福祉法人における理事の変更登記については、登録免許税はかかりません(非課税)。
報酬及び費用
社会福祉法人の理事の変更に要するおもな費用や報酬は次のとおりです。
手続名等 | 報酬 | 登録免許税等 | 備考 |
---|---|---|---|
理事変更登記申請 | 16,500円~ (消費税込) |
非課税 | |
議事録作成 | 5,500円~ (消費税込) |
登記とあわせてご依頼いただく場合の価額です。 |